✔ 本記事の内容
・履きおろし前の注意事項について
・サイズ感や手入れ方法(別記事で紹介)
オールデンの990といえば靴好きが一度は憧れる名作中の名作。
今までにオールデンは6足購入しましたが手元に残っているのは990のみ。
その他のオールデンは足に合わず売却しちゃいました…。Vチップはちょっと後悔。
そんなわけで今回はオールデン/990の魅力についてレビューしていきます。
オールデン/990レビュー
購入したのは10年ほど前。
ワイキキのレザーソウルで600ドルほど。当時のレートが1ドル80円ぐらいだったので、49,000円くらい。
今じゃ考えられない…。
写真の靴は2足目の990です。一足目は履き潰しちゃいました。
履き心地
✔ バリーラストは日本人の足に合いやすい
靴をつくる時は「木型」と呼ばれる足型を基に作られます。
バリーラストの特徴は3つ、
・ヒールカップが浅い
・土踏まずの絞りはほとんどない
これらの特徴は「甲高」「幅広」「踵が丸い」日本人の足に合いやすい傾向があります。
よって新品から履き馴染ませるのが楽なので、オールデン一足目の初心者にもおすすめできる木型です。
990はグッドイヤーウエルト製法という革靴の製法の中でパーツが多い製法。
特徴は「頑丈」「固い」と履きならしに時間がかかりそうですが、パーツの多くは天然素材のため履き心地に変なクセがなく、数日履けばマイルドになってきます。
見た目の武骨さからは想像できないほど足に優しい履き心地。
オールデン/990の魅力
ぼくが感じている魅力について紹介します。
コードバンの贅沢さ
✔ #8バーガンディー
「ナンバー8」と呼ばれる深みのある濃いワイン色。
「革のダイヤモンド」と称される極上のコードバン(馬革)は、履き込むほどに濃淡がでる特徴があります。
履きジワもコードバンならではの波打つようななんとも言えない雰囲気。
革はそこまで厚くないので足馴染みがよく、吸い付くようなフィット感。
この感覚を一度知ってしまうとヤミツキになりますよ!
アメリカならではの雑さ
✔ ステッチなどが大雑把
日本製品では当たり前の「左右均一の美学」がありません。
そのため、アメリカならではの大雑把なステッチワーク。
しかし、いかにも人が縫いましたっていうこの雑さに温もりを感じませんか?
こういった雑さもオールデンの魅力の一つ。
ソールはタフで武骨
✔ のっぺりした無骨なソール
ドレスシューズのようにメリハリがなくのっぺりした無骨なソールも魅力。
地面との接地面積が広く、歩いているときも姿勢が安定しやすいのでは着心地の良さにも貢献してます。
オールデンの刻印もかっこいいですよね!
履きおろし前の注意事項
✔ 履きジワ
どの革靴にも共通してますが、一度ついてしまった履きジワの修正は不可能。
このシワ入れには賛否両論ありますが、ぼくは「いれる派」です。
理由は、
・コードバンの左右差を考えて
✔ つま先のすり減りを抑えることができる
グッドイヤーウエルト製法の靴はパーツが多い製法。
よってそのまま履き下ろすと屈曲性が悪く、注意して履いてもつま先を擦って歩いてしまいます。
説明が難しいですが、足を後ろにもっていって地面を蹴りあげるときに擦ります。
つま先にスチールを貼る方法もありますが、床を傷つける可能性がありますのでこちらも注意が必要。
単純に屈曲するクセをつけてしまうのが楽。
✔ コードバンの左右差を考えて
コードバンは希少価値が高く、牛革ほど品質が安定してません。
さらにオールデンで使われている「ホーウィン社」のコードバンはオイル仕上げのコードバンで、色の濃淡に個体差がでやすいです。
これでも状態は良いのを選んできたんですがこの通り。
見た目の左右差はもちろん、履きジワの左右差もありますよね。
なので履き始めにいれてしまったほうが、左右差を感じにくく履きならしていく楽しさもアップ。
履きジワのいれかた(自己責任でお願いします)
用意するのは「角のない丸いボールペン」のみ。
手順は簡単、
・角のない丸いボールペンを線の箇所に置く
・線の方向(小指側に斜め)に曲げる
一度に深く曲げず、少しづつ角度を深くしていくのがポイント。
オールデン/990のサイズ感
オールデンのサイズやフィッティングは特徴的です。
上記のように、木型が複数ありそれぞれ足との相性があります。
サイズ感や、サイズ選びのコツはコチラの記事にまとめたので合わせてご覧ください。
✔ 本記事の内容・グッドイヤーウェルト製法のメリット、デメリット・失敗しないサイズの選び方(バリーラスト)・サイズ調整の方法憧れの革靴オールデン。日本では値段が年々高くなりコードバン(馬の臀部の革)を使[…]
990の手入れ方法
コードバンの手入れは牛革とちがって特殊です。
特に水分には注意が必要で、知識なしに手入れすると後悔する可能性が…。
下記に簡単にツヤがでる「基本のメンテナンス」をまとめましたので参考にどうぞ。
✔ 本記事の内容・長持ちさせる基本メンテナンス・コードバンにツヤをだす簡単な方法・コードバンの注意点Q「せっかくオールデン買ったけど手入れどうしたらいいの?」Q「手入れしたけどツヤがでなくい…」[…]
オールデン最安値はどこ?
結論はハワイのレザーソウル。
価格は623ドルなので当時1ドル80円ぐらいの円高だったのでなんと、¥49,840!
しかもオールデン純正ワックス、シューツリーも込みです。
日本は関税の影響で高すぎます…。しかも円安ですしね。
詳しくはコチラの記事をご覧ください!
✔ 本記事の内容・ハワイのレザーソウルがおすすめな理由・日本で買うならラコタハウスか伊勢丹・コードバンがなくなるかもしれない話✔ ハワイで革靴といえばレザーソウル世界中の高級紳士靴をセレク[…]
オールデン/990まとめ
・アメリカ製ならではの雑さ
・無骨なソール
オールデンは履いた人にしかわからない魅力が詰まってます
正直、普通に履くなら牛革のほうが手入れも簡単だし気楽。
しかしオールデンの魅力はその「手間」にあるとおもいます。
革の状態をみて慎重に手入れし、傷つけないように丁寧に履き続けていると、革が育ってくるんですよね!
この「手間」が楽しめればオールデンは間違いなくお気に入りの一足になりますよ!