✔ 本記事の内容
・コードバンにツヤをだす簡単な方法
・コードバンの注意点
Q「せっかくオールデン買ったけど手入れどうしたらいいの?」
Q「手入れしたけどツヤがでなくい…」
こんな方向けに自宅でできる手入れ方法をまとめました。
この記事を最後まで読めば「初心者でも簡単にツヤをだすことができます」
オールデンにはホーウィン社の「オイル仕上げコードバン」が使用されている
✔ コードバンは3種類ある
購入時に店員さんが説明してくれない場合が多いですが、コードバンは3種類存在します。
②染料仕上げ
③顔料仕上げ
今回は①のオイル仕上げのコードバンの手入れ方法を紹介していきます。
オイル仕上げコードバンの特徴
・強度があり折り曲げることに強い
・多少水に強い
オイル仕上げのメリットは、油分をたくさん含んでいて屈曲に強いこと。
履きジワの部分が裂けにくいため、靴など形が変形していくものと相性が良いです。
油分が多いという事は水にも強いのでコードバンのデメリットを和らげる効果もあります。
・色が退色しやすい
オイルレザー全般にいえることですが、履きジワから油分が抜けやすく退色しやすい特徴があります。
また革の均一感が出にくく、靴であれば左右の色が全く違うなんてことがあります(経験談)
コードバンはスエードのような革
意外かもしれませんが、コードバンはスエードのように起毛している素材。
この起毛を寝かせて繊維を凝縮することで、コードバン独特のツヤのある革に仕上げています。
よってコードバンは水に弱い特徴があります。
水に濡れると寝ていた毛が立ってしまい斑点のような染みができてしまうんですね。
以上のことからコードバンは水分に気をつけて手入れをしていく必要があります。
コードバンの基本メンテナンス
✔ コードバンの手入れは基本的には牛革と変わらない
コードバンは手入れにクセがあるなんていわれてますが、基本的な手入れ方法は牛革と変わりません。
その革が必要としている栄養素を与えることが目的となります。
光沢(ツヤ)は基本メンテナンスの後に行うことで長持ちさせる手入れではなく化粧の意味合いが強いです。
②クリーナーで汚れの除去
③クリームで栄養補給
④油分を補給
⑤乾拭き
①ホコリ汚れを払う
✔ ブラシでホコリ汚れを払う
馬毛ブラシは毛足が長いので「払う動作」に最適です。
毛の根元は硬くなっているので表面をなぞるように優しくブラッシング。
②クリーナーで汚れ落とし
✔ 汚れ、古いクリームの除去
汚れはもちろんのこと古いクリームを除去し、次のクリームで栄養補給しやすい状態をつくります。
ごしごし力を入れるとオイル仕上げのコードバンは変色しやすいので注意。
しっかりと汚れが落ちた状態だと革にツヤがなくなりますが心配なし。
③クリームで栄養補給
✔ クリームで油分と水分を補給
革に必要な栄養素は「油分」、「水分」
水分は意外かと思うかもしれませんが、革の劣化を予防するには必要な栄養素。
「コードバンクリームと普通の靴クリーム何が違うの?」と気になるかもしれませんが、その違いは「油分の多さ」です。
一般的な牛革よりもオイル仕上げのコードバンは油分を必要としています。コードバンクリームは油分が多い靴クリームだとおもってください。
クリームを塗ったらしっかり豚毛ブラシで馴染ませましょう!力を入れ過ぎないように。
④油分を補給
✔ リッチモイスチャーおすすめです!
ほとんどの場合はコードバンクリームで栄養補給すれば問題ないんですが例外があります。
それは数ヶ月放置した革が乾燥した状態。この場合直接オイルを補給するのもあり。
その際のコツは、デリケートクリーム(水分)のあとにオイル(油分)を補給すること。
油分は水分をはじいてしまうので、順番が逆だと水分を染み込ませることができません。
ホーウィン社のコードバンは油分を塗り過ぎないことにより自然な「エイジング」、「経年変化」を楽しむことができます。
なるべく乾燥させないようにして、油分を塗り過ぎないようにしましょう。
⑤乾拭き
✔ 仕上げに乾拭きをして余分なクリームをふきとる
乾拭き中に指が引っかかる場所はクリームが馴染みきってないので豚毛でブラッシング。
履きジワの部分は毛羽立ちやすいので、ザラザラするようならクリームをもう少し塗ってみてください。
コードバンにツヤをだす簡単な方法
✔ コロニルの「1909シュプリームクリーム」を塗って磨くだけ
単純ですがツヤツヤでサラサラになります。
一般的にはワックスを塗って仕上げますが、革に悪影響を及ぼすデメリットがあるのでコロニルを使用しています。
✔ ワックスのデメリット
革の呼吸を止めてしまい革の劣化に気づきにくくなる
ワックスを塗ると、革の表面に膜のように残り続けます。
このワックスが残っている状態では通気性がなくなり、また栄養分を塗ることができないので革が傷みやすい状態。
たしかに光沢があってカッコいいんですが、長持ちさせる手入れとは違います。
こういった理由でぼくはコロニルで自然な仕上げにしてます。
オールデン/コードバンの注意点
✔ 水が弱点
オイル仕上げコードバンの表面に「ブク(水ぶくれ」が起こると、非常に目立つ場合が多いです。
革の表面に水分が付いてしまったらすぐに拭き取ることを意識するだけで、大部分のブクは防ぐことができます。なお、ブクが起きてしまった所を、もとに戻すことは基本的にできません。
ただし、対応策としてクリームなどをそのブクの周辺に浸透させ、通常の手入れを行う方法でケアをすると目立たなくなります。
また、この対応策はブクが発生したあと、早ければ早いほど効果があります。
引用:塩原レザー
コードバンはスエードのように起毛している素材。
塩原レザーさんが言う通り「水ぶくれをもとに戻すのは不可能」。
まずは雨の日に履かない、水に気をつけて履き、万が一水ぶくれができてしまったら以下の方法を試してみてください。
使い方は簡単。
クリームを浸透させてから、水ぶくれの箇所をぐりぐり繊維を寝かせるように整えます。
湾曲しているので広範囲を一度に整えることができて便利。
経験上かなり目立ちにくくなりますのでお試しあれ。
またコバ部分などにも使えるので用途は広いです。
手入れの頻度
✔ 履かなくても1ヶ月に1回
日本は四季折々。革のストレスも時期によって異なります。
細かい変化に気づくためにも1ヶ月に1回がおすすめ。
特に履かない時期はカビにも注意が必要なので心配なら「ワサエース」を保管スペースに入れるといいですよ。
ワサエースもともと船での長期間の輸送時にカビ対策として開発されたいわゆる業務用製品。
そのため効果絶大!
修理 リペア
✔ 修理、リペアは正規代理店であるラコタハウスに持ち込むのがおすすめ
オールソール | ¥19,250〜 |
ヒール | ¥8,250〜 |
つま先スチール | ¥2,200 |
敷革 | ¥3,850 |
詳しくはラコタハウス公式サイトをご覧ください
街の修理屋さんに出してもいいんですが、どんな仕上げかわかりませんし保証もないところが多いです。
下手すればパートの人にソールを削られるので注意が必要。
ラバーでソール補強ぐらいだったらミスターミニットでもいいかもしれませんが…。
まとめ
✔ 要点まとめ
・簡単にツヤをだす方法はコロニル(革のためにもおすすめ)
・手入れの頻度は1ヶ月に1回
・水には細心の注意を
・修理はラコタハウス
コードバンの靴は高価なので手入れが不安に感じるかもしれませんが、コツさえ掴めば誰でも簡単にできます。
不安ならラコタハウスハウスに相談してみることをおすすめします。
まずは自分でできる範囲から手入れしてみましょう!
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